在宅医療とは
薬剤師の仕事として、病院や薬局だけでなく、在宅医療の患者さんに薬を提供する仕事があります。
・処方箋に基づき患者の状態に応じた調剤をする。
・患者宅への医薬品、衛生材料の供給をする。
・薬歴管理(薬の飲み合わせの確認)をする。
・服薬の説明(服薬方法や、効果等の説明、服薬指導、支援)をする。
・服薬状況と保管状況の確認(服薬方法の改善、服薬カレンダー等による服薬管理)をする。
・副作用等へのモニタリングをする。
・在宅担当医への処方支援(患者に最適な処方(剤型、服用時期を含む)提案)をする。
・残薬の管理、麻薬の服薬管理と廃棄をする。
・ケアマネージャー等の医療福祉関係者との連携、情報共有をする。
・医療福祉関係者への薬剤に関する教育をする。
このようなアプローチをすることで、患者への最適かつ効率的で安全、安心な薬物療法の提供をすることができるようにしています。
在宅医療の問題点
そういう中で、高齢者が多い在宅医療には特性や問題点があります。
加齢による合併症と、それに伴う多剤併用蛍光があるため、重複投薬相互作用のリスクが増大するという危険性があります。
また、視覚、嚥下能力等の身体機能の低下に起因する服薬管理の服薬方法の適切な支援が必要ですし、腎・肝機能の低下や体成分組成の変化に伴う体内薬物動態の変動や個人個人の生理機能に応じた処方・調剤・服薬の管理が必要です。
訪問薬剤管理指導の実施パターンは、いろいろありますが、4つに分けることができます。
一つは医師の指示型、二つ目は薬局提案型、三つめは介護支援専門員提案型、四つ目は多職種提案型です。
つまり、実施に至る最初の疑問や発見は、介護者の環境によって違いはありますが、そこから、適切な管理指導を受けられるように、薬剤師が訪問して、情報提供したり、管理指導をすることは、薬剤師に任された仕事なのです。
また、それが、薬剤師の大切な仕事のひとつでもあります。
薬局や病院に一人で来られる人ばかりではありませんから、こういう分野でも薬剤師は活躍しています。